一方、農業も厳しい状況です。昭和60年に6,000人であった農家人口は、平成7年には3,633人となり、50%近くに激減し、少子高齢化とともに後継者のいない実態が現われています。
  私たちは、こうした産業を取り巻く厳しい実態を見据え、地域情報化が商工業のみならず農業の発展にも起爆剤として作用し、「より豊かで快適な住民生活」の確保が可能となるよう推進する必要があると考えます。
(3) 情報化社会への対応
 桐生市では平成12年度中に、郵政省の補助事業である地域イントラネット基盤整備事業で行政イントラネットが構築されます。しかし、これは行政組織内の情報化であり、企業や個人が事業活動などで利用することは難しいと考えます。「少子高齢化」「産業構造の変化」など、直面する多くの課題は住民・企業が当事者であり、情報社会への移行を果たすためには「誰でも、何時でも、何処でも、安心して」利用できる情報通信環境を整備する必要があります。こうした事業活動や介護・教育などでの利用形態を考え、一方で進む通信と放送の融合によるインターネットテレビの実現を想定すれば、来るべき地域情報通信基盤に求められるものが見えてきます。すなわち、今後の桐生地域ネットワークは、「住民参加」「常時接続」「広帯域」「定額・低料金」型の情報化整備であると考えます。また、情報通信基盤の地域格差を解消するためにには、官民が協力して需要を開拓し、通信事業者への働きかけ等を積極的に行う必要があります。
1.2.  懸念される情報通信サービスの地域格差 
 近年、急速に進展する情報通信サービスの高度化が、新たな地域格差を発生させようとしています。特に住民や企業が様々な活動を行う上でもっとも重要な情報アクセス手段については、大都市部において通信事業者間の熾烈な競争状態があり、次々と新しい広帯域なサービスが導入されつつあります。このことが利用者側である住民や企業に、比較的利用しやすい料金で、情報通信ネットワークの利便性を享受できるようになってきています。
  一方、地域社会では、通信事業者が一定の初期需要を計れないため、新たな投資を伴う広帯域な通信サービスの供給に踏み出せないでいるのが現状です。たとえ行政組織の情報化が実現したとしても、住民・企業が自らの活動に生かせる広帯域の通信手段を持ち、利用形態が高度化しなければ地域の活性化は実現しないでしょう。行政は住民・企業と協力し、通信事業者に対して、桐生地域において広帯域情報通信サービスを早期に導入するよう働きかけなければならないと考えます。