4.5 地域社会の基礎を創る教育の情報化
【推進方向】
情報化社会の急速な進展を背景に、デジタル・ディバイドの解消、将来を担う人材の育成、ITを前提とした学校のあり方の再検討、コミュニティ・アーカイヴズの構築が、諸教育機関に求められていることから、教育機関におけるIT化の基準を、特定授業のみを対象とした非日常的利用のレベルから、学校生活全般や校務までを包括した日常的活用レベルへと引き上げることが急務であり、地域住民や群馬大学生が授業をサポートする『IT教育アシスタント』制度の立ち上げを図っていきます。あわせて機材・施設・情報・サービスを広く地域住民へ開放し、フレキシブルな連携を図りながら、地域全体で子ども達を育む環境を作っていきます。
【施 策】
(1)
学校をはじめとした諸教育機関におけるIT利用の日常化
コンピュータやネットワークは水や電気と同様のライフラインであるとの認識に立ち、より一層の機材充実とネットワークシステムの高度化を図ります。
全児童生徒・教員・教育委員会にIDを発給し、学校生活や校務における日常的な利用を進めるとともに、ホームページや電子会議室等の手段を用い、情報開示と様々な協働関係の形成運営を行います。
(2)
多目的IT環境の住民開放
特に学校図書館においては、従来のコンピュータ室とは異なった発想でIT化を行うことが望ましいと考えます。液晶プロジェクタ、省スペース型機材、可動式什器等を用いて、様々なレクチャーやグループ学習など、多目的に利用転用可能なメディア・サロンを構築します。
また、これらの施設が夜間や休日でも地域開放できるよう建築構造上の検討と、必要な改築を行います。
(3)
ディジタル・ディバイドの解消
国内では特に世代間業種間の情報格差是正が課題である。市は必要最小限の基礎スキルと利用環境を規定し、これを住民に対して保障していきます。
具体的には、学校・公民館・NPO・企業など多様な基礎学習機会を提供し、住民が必要に応じて安価に何度でも受講できる体制を整えます。
また、公共施設のネットワーク環境開放によりインターネットへのユニバーサル・アクセスを実現します。
(4)
高度IT人材の育成
将来を担う人材の育成には、市が規定する基礎スキルレベルの保障(先述)と、多様かつ高度なITスキルコース提供の両側面が必要です。
学校教育において情報活用能力育成の高度化を図るため、従来行われてきた基礎スキルレベルは学校の正規カリキュラムから切り離し、住民向け基礎学習機会に統合します。
学校の情報教育カリキュラムでは、地域・学校が運営するオンライン・コミュニティに参画することにより、取材・調査分析や協働作業を中心とした活動を行うものとします。
ITスキルの高度化は多様です。従来の情報処理分野にとどまらず、eコマース、CGアーティスト、オンライン・コミュニティの運用管理、といった幅広いIT活用を視野に入れたコースを設定し、サービスをラーニングセンターで提供します。
(5)
ITを前提とした学校のあり方の再検討
学校教育では、学校ごとの独自性と責任を尊重する観点から、保護者・地域との連携強化が望まれています。学校が課せられた役割を果たすには、地域や保護者の要望を丁寧に聞き、必要な情報開示と説得を行い、信頼と支持を得るプロセスが欠かせません。
ITはこのような住民参画型の活動に不可欠な手段を提供するものであり、特に少子高齢化の中でITを前提とした学校運営や意思決定方法の改善を行います。
(6)
コミュニティ・アーカイヴズの構築
コミュニティ・アーカイヴズとは、住民が直接参画する地域電子資料館であり、そこに暮らす人々一人ひとりの軌跡そのものです。例えば、学校教育では子ども達の地域学習や作品がすべて地域の貴重な財産として蓄積継承されます。たとえ卒業しても、その地を離れることになっても、自分の残した足跡と地域の記憶を併せていつでもたどることが出来ます。
(7)
『IT教育アシスタント』制度の導入
市民活動の盛んな桐生地域では、NPO或いはボランティア、特に群馬大学生やシニアボランティアを中心に『IT教育アシステント制度』を確立し、授業や自由研究でIT関連の技術アシスタント役を担います。特に、群馬大学生については、大学の単位へ反映するシステムや、行政の奨学金制度なども考慮されることが望まれます。